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電気自動車 (純電気自動車)

電気自動車の駆動系が内燃機関自動車のそれと大きく異なる点は、エンジンと燃料タンクに代わって駆動用モータとバッテリーシステムが搭載されている点である。このほか、モータはホイール内に搭載される例に代表されるように、従来の内燃機関自動車では例がない駆動源の柔軟な配置のものが可能である点も電気自動車の大きな特徴の一つである。

電気自動車用の用語を定めたISO DIS 8713 (Electric road vehicles − Terminology ; DIS (Draft International Standard) )では、電気自動車の基本的な構成要素の名称と相互の関係を図1のように定義している。ここで、図中の*のついた邦文はISO DIS 8713で定義された用語に対応する用語を国内の電気自動車用語(車両)規格(JEVS Z 805)から引用したものである。JEVSは日本電動車両協会が制定している電気自動車に関する団体規格で、このうち用語に関する規格は2000年7月JISとして発行された。

これらは内燃機関自動車の用語との整合性に配慮しつつ、現時点で一般的な用語や機能などに関する名称を網羅したものである。図から解るとおり、駆動系の構成要素の括りかたは、機能を表す名称ごとに複雑に入り組んでいる。例えば、パワーシステムとパワートレインは、モータとその制御装置を指すパワーユニットを双方が重複して含んでおり、また、一体設計が主流になっているモータと変速機(または減速機)のブロックを指すドライブユニット(駆動ユニット)はパワーユニットとドライブトレーンの境界を跨ぐかたちで定義されている。

電気自動車の駆動システムは、大まかには、
 ・ 電池と車載充電器(もしあれば)で構成される車載エネルギー源
 ・ モータとモータ制御装置で構成される機械動力発生源であるパワーユニット
 ・ 動力を車輪に伝達する要素の連なりであるドライブトレーン
で構成されている駆動システムの特性は、これらの3要素に車載エネルギー源に充電する要素を加えた次の
 ・充電方法
 ・ 車載エネルギー源
 ・ パワーユニット
 ・ ドライブトレーン
4つの要素に大きく左右される。


図1 電気自動車の基本的構成要素


出展
書名 電気自動車ハンドブック
著者 電気自動車ハンドブック編集委員会 編
出版 丸善株式会社 (URL http://www.maruzen.co.jp)