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Liイオン電池のEV市場適応性とEV/HEV電池寿命推定法の検証【2】

3.2.電池劣化推定
電池劣化推定法は、車両使用条件下における、電池の劣化に関わる因子毎の劣化率を求め、その総和を電池劣化率とする手法である。

3.2.1.電池劣化推定法

                                        図4: 電池劣化推定法の概略図
図4に電池劣化推定法の手順を示す。セルでのサイクル耐久試験および保存耐久試験を各温度条件で実施して、サイクル数と電池劣化、および保存日数と電池劣化の相関を得る。次に、劣化の温度依存性及びDOD依存性の相関を求める。また、車両走行負荷を電池負荷条件に置き換えて、各使用条件でのサイクル数、保存日数を求める。そして、各条件で求めた電池のサイクル劣化相関と保存劣化相関より、サイクル劣化率、保存劣化率を求め、それらから電池劣化率を算出する。

3.2.2 実用走行パターンモデルと電池負荷条件

表2 実用走行パターンモデル(例.EV)
市場での電池劣化を推定するため、アルトラEV、ティーノHEVの実用走行パターンモデルをそれぞれ作成した。表2にアルトラEV用実用走行パターンモデルの例を示す。これは一般的なユーザの車両の使い方を想定し、アルトラEVでは一日の車両使用状態として走行距離、充電時間、放置時間、充電回数を設定した。ティーノHEVでも同様に走行距離、放置時間を設定した。また季節毎に外気温度についても設定した。

表3 電池負荷条件(例.EV)
表3に表2の実用走行パターンモデルを電池の負荷条件に置き換えた例を示す。充放電回数、電池無負荷保存日数など電池負荷に関わる条件を電池温度毎に分類する。そして、条件毎のデータを積算して市場における電池劣化を劣化推定に引用する。

3.2.3 EV電池劣化推定の検証(実用耐久台上試験)


図5 EV用実用走行パターンモデルによる容量劣化推定値と実力値の比較
実用走行パターンモデルから電池劣化推定法を用いて容量劣化の推定値を算出し、実用走行パターンを模擬した実用台上耐久試験の電池劣化実力値と比較したものを図5に示す。容量劣化の推定値と実測値はよく一致しており、電池劣化推定法は精度よく劣化推定することが可能であることがわかった。


Reference
Fumihiko Saito, Norihiko Hirata, Shinya Ogata, Kenichi Sakai and Takeshi Miyamoto
Verifications of the Battery Adaptation in the Market and Estimation of Battery Life for EV, HEV
The 18th International Electric, Fuel cell and Hybrid vehicle Symposium October 20-24, 2001 Berlin, Germany