| ホーム | 環境技術情報 | イベント情報 | "It's EV.com"ってなに? | リンク | メンバー紹介 | 掲示板 | お問い合わせ |
 
交流モータの制御とインバータ

三相電圧型PWMインバータ

誘導モータや同期モータの駆動をするためには三相交流が必要であるが、電気自動車の電池のような直流電源から交流を作り出すために、用いられる装置をインバータと称する。

電気自動車を駆動するためにはモータのトルクをどの回転数に応じて自由にコントロールできることが望ましい。そこで交流モータを駆動するインバータはモータのトルクや回転数をコントロールするために発生する三相交流の電圧ないし電流および周波数を変えられる機能が必要である。インバータには色々な種類があるが、通常電気自動車の駆動に用いるインバータとしては三相電圧型PWMインバータが使用される。

三相電圧型インバータは図1に示される回路で構成され直流電源の間に大容量のコンデンサと2つのパワー素子を直列に3相分接続したものとなっており、直列接続したパワー素子の中間からモータへの出力が取り出される。

直流電源から電圧と極性が常に変わる交流を作り出すためにスイッチング素子をオンオフしその時間比率を変えることで出力電圧を変え、スイッチングする組合せを変えることで極性を変えるものである。またこのトランジスタのオンオフの組合せは交互に交流を流すことより表2に示すような組合せしかなくこの組合せが次々と切り替わっていくものである。電圧PWM回路には大容量電解コンデンサが挿入されているためインバータのスイッチング素子のオンオフに対しても電源電圧の低下を補償し、電源電圧をほぼ一定に保つ。これゆえ電源電圧に影響されることなくオンオフの時間比率に応じて素早く出力電圧を変化させることができる。



出展
書名 電気自動車ハンドブック
著者 電気自動車ハンドブック編集委員会 編
出版 丸善株式会社 (URL http://www.maruzen.co.jp)