前述のPEV用電源と同じ電池系やキャパシタがHEV用電源として実用または検討段階にある。電池系は室温作動型が使用されている。HEVはシリーズHEVとパラレルHEVに大別され、現状、以下の4種類のシステムが実用もしくは検討されている。
1. シリーズHEV (Series-HEV):エネルギー供給源として内燃機関を搭載するが、電源のみでも約20マイル走行する。電源電圧は200〜400Vが用いられる。
2. ストロングHEV (Strong-HEV):加速時、登板時のパワーアシスト、ブレーキ時のエネルギー回生が高率にでき、短時間の電源によるEV走行ができる。電源電圧は200〜400Vが用いられる。シリーズ・パラレルHEVとも呼ばれる。
3. マイルドHEV (Mild-HEV): パワーアシスト、ブレーキ時のエネルギー回生を行う。電源電圧は120〜200Vである。パラレルHEVである。
4. ISG-V (Integrated Starter and Generator Vehicle): 市内走行時の停車−発進(stop
and go)の効率向上を行う。電源電圧は25〜60Vである。表に各種電池系の特性を示した。前述したように容積、重量が小さく、電気容器も小さいため、車両に必要とされるエネルギー、出力、回生(入力)の絶対値が要求されるが、表では一般化するため、エネルギー密度の表示をした。充電は、通常の使用時に設定された充電状態に制御されるので、外部充電器などによる意図的な充電以外は行われない方式が多い。キャパシタは大きな瞬時出力、回生(入力)が可能なため、この用途への適用が検討されている。